February 20, 2015

国民的テレビ番組

『国民的テレビ番組』とは長きにわたり数多くの人から愛されているテレビ番組のことであるが、それぞれの国で見ていくと特色が出ていて面白い。日本の国民的テレビ番組と言えば間違いなくサザエさんであろう。1969年(!)にスタートしてから現在まで日曜日の18:30の枠に固定されており、平均視聴率も20%以上という正に日本国民に愛され続けている番組である。
内容としては
  • 日本の家庭の代表
  • ありふれた日常
  • 古き良き時代


を描いた作品であり、その”ほのぼの感”が日曜の夕方にマッチしていると考えられている。
‥あ、間違えた。

サザエさん。


アメリカで言えばシンプソンズ。シンプソンズは正に『アメリカ版サザエさん』と呼ばれることもあり、1989年に放送開始でサザエさんよりは20年ほど新しいものの、アメリカのアニメ史上、最長寿番組として今も尚国民に愛されている。内容としては世情を反映した過激でシュールなものが多く、サザエさんとはかけ離れている。ただ、過激な内容の中にも、哲学や政治、人間愛などがテーマになることもあり、たまに心を動かされることもあるらしい。(正直あまり見んから知らん)
黄色いキャラクターはアメリカのみならず世界中で人気



そして、お待たせしました、やっと本題です(笑)
ここイギリスでは何と言っても『イーストエンダーズ』と『コロネーションストリート』です。
ちなみに今回は『イーストエンダーズ』について説明します。

イーストエンダーズはBBCで1985年から放送しているもので、サザエさんやシンプソンズと違うのは月火木金の週4回30分放送していることです。内容としましては、30年やってるので難しいのですが…まぁ簡単に言うとロンドンの東の端っこ(イーストエンド)の架空の街、ウォルフォードという街のクイーンズ・ヴィックと言うパブを中心に起きる色々な出来事の話です。離婚・家庭内暴力・家庭崩壊・不倫・虐待・いじめ・詐欺・殺人など、それはそれはありとあらゆる不幸や社会悪が終わることなく展開されます。こう言うのを英語ではソープオペラって言うらしいです。
それで、今週は何を隠そうイーストエンダーズの30周年だったんです。(1985年2月19日放送開始)
イーストエンダーズでは去年の4月から30周年に向けて(かなり長めですが)特別エピソードを開始。その名も

『誰がルーシー・ベールを殺したか?』

2014年の4月18日放送のイーストエンダーズで、主要キャラの一人であるルーシーが死体で発見された。その日ルーシーは色々な人物と会っており、何人かとは激しい言い合いもしていたという。10ヶ月もの間ひっぱりまくって、登場人物全員の意味深なシーンを何度も何度も放送し、もう視聴者も見るしかない!
ひっぱりまくって30周年の2/18放送分で犯人が明かされる、とBBCがでっかく宣伝。そしてライブウィークと称して15, 16, 17, 18日放送分は生放送!

ドラマの生放送って面白いアイデア。

そして肝心の犯人は超極秘。知っていた人は関係者全員含め、プロデューサーなどたったの7人!役者は全員知らず、全員に「僕が(私が)やったんだよ…!」と言うシーンをリハーサルとして撮らせると言う徹底ぶり。犯人にも放送(本番)の直前に「君が犯人だよ」と伝えるらしい。

Facebookではイギリス人の友達ほとんどが犯人の予想を書き込んだり、新聞も連日その予想や今までのおさらいを掲載。BBCニュースでも取り上げてスタジオで議論したりと、まさに国をあげてルーシー殺しの犯人を予想。

笑ったのはベッティング(賭博)会社も『ルーシーを殺したのは誰か?』と言うスペシャルオファーを展開。浅野も思わず賭けましたよ、ええ。ちなみに外しました。

そして今日でそのライブウィークも終了。生放送でしたが目立ったミスやハプニングもなく、あっと驚かされて、唖然としました。ここから理由など色々な謎を掘り下げていくのでしょう。イーストエンダーズ、ますます目が離せません。

イギリスでのドラマの面白いな~と思ったことでした。日本でもミステリードラマとかで謎解き編は生放送で、役者とかも誰が犯人か分からずやってみれば面白いんじゃないかなぁと。もちろんかなり難しいので役者も大変だろうけど、Twitterの意見を下のテロップに出すとか、リモコンのボタンを押して投票するとかよりもよっぽど視聴者とテレビで緊張感とかワクワク感とかを共感出来るし、見る人も増えると思うんだけどなぁ~。賭博がありそうにないのが残念だけど。笑
金がないのでリメイクばかりで話題性だけ求めてジャニーズやらを役者じゃない人を使う日本のドラマ。こういう話題作りもありますよ。

Cheers!


Dice