November 2, 2014

携帯電話


ごきげんよう、読者の皆様。復帰第一弾となる今回はイギリスと日本の携帯電話事情を比較してみるのですが、それに先立ち、これまで長い間更新せずにいた事をお詫びします。何よりひとしにも迷惑をかけてしまいました。すいませんでした。


はい、と言う事で、今回は携帯電話編でございますよ、みなさま。

日本で生まれ育ち、20年間は日本で暮らしていた事もありまして、イギリスと日本のいいところを比べたとき、過去の記事を見ていた方々にはお馴染みだと思いますが、イギリスが日本に勝っているところは個人的には「ない」と言い切れます。が、しかし、強いて言えばこの携帯電話だけはイギリスに軍配が上がります。しかもイギリスの圧勝です。

まず日本とイギリスを比較したとき、日本には大手携帯会社と言われるのが3社しかない反面、イギリスには多くの携帯会社があり、自由競争の名の下に多種多様なサービスを提供しています。(と、言っても日本にもE-mobileがあったり、Wilcomがあったり、イオンがSIMカードを出したりと変わって来てはいますが、一般的な認知度で言えばまだまだです。)

日本は誰が言ったか『談合三兄弟』と揶揄されるほど、大手3社のサービス(主に価格設定)が似通っていますね。
こちらに来て携帯を契約するとき戸惑ったのが”パケ放題”なるものがないんです。携帯が普及し始めたとき、パケット使い放題を適用しておらず100万円などと言う高額な請求が来てしまった”パケ死”が話題にもなりましたね。大手3社のプランはパケ放題を基本としており、イギリスではそれを提供しているのが『3(スリー)』と言う業者だけなのには驚きました。
最大手のVodafoneも「4GB」「7GB」などと通信料は決められており、「Unlimited(パケ放題)」はありません。

こちらは2位のO2。同じく「Unlimited(パケ放題)」の表示は見当たらない。

使う量が決められて、イギリス人は一体どうしているのか。他のアクティビティーをしていると言う事か?電車で携帯をみんながいじっているのは日本だけとか言うし…と思ったあなた。違います。イギリス人も若者は日本と同じく1日中携帯をいじっています。ますます謎は深まるばかり?

この20GBとか5GBとか言うのはそれだけの量のデータを使えますよって言う意味なんですが、これを使い切ってしまうとどうなるのか?
「ネットを使えなくなる」と思ったあなた、残念でございます。正解は「ネットは使えるが速度制限がかかる」です。(速度制限がかかると、インターネットに接続するのに時間がかかって、ヤフーのページを開くのにも何分もかかってしまいます。)
そしてもっと残念なのは、これは日本でも一緒だということです。

au, docomo, soft bankの3社は1日に3GB、もしくは月7GB以上使ってしまうと速度制限にかかります。まぁこれはyoutubeとかで映画を大量に見たりしなければ全然問題ない数字なのですが、問題はこれをどの携帯会社も隠しているということです。
どこの会社のプランを見ても、使い放題の文字しかありません。でも実際は”(月7GBまでの)使い放題”です。LTEは早いですよー!とさんざん宣伝しておいて、使い過ぎたら速度制限。
まぁ、実際サイトや契約書に書いてある小さい文字を見ればわかることなんですが、意外に知られてないので書いてみました。こういう卑劣なやり口は日本っぽいなぁというかなんというか。

そして最近はいよいよLINEが主流になってきて、電話代でお金を取る事が難しくなってきたので、どこもが電話とネットが使い放題のプランを次々発表。
携帯端末を通じて金を搾り取ることを考えているだけはあって、上手い手段です。

まぁ批判ばっかしてても仕方ないので、とりあえず3社独占をやめて、もっともっと競争が激化してくれればな、と願っている浅野なのでした。

ちなみに浅野の携帯代は月2000円。

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