December 20, 2014

シドニー立てこもり事件


日本でもニュースになっていたみたいですけどみなさん聞きましたか?

15日午前に武装したイスラム教徒らしき男性が人質をとって立てこもったこの事件、オーストラリアでは24時間体制で報道されていました。

結果論で言うと人質の数は17人、立てこもりを始めて16時間を過ぎた時に警察が突入して人質2名が死亡、実行犯の男性は銃撃戦の末に射殺。


世界一平和な国の一つの日本と比べたらやっぱり危ないなーって感じることも多々あるけど、比較的平和なオーストラリアで起こったこの事件は正直ちょっとビックリでした。



スッゴイ悲しい事件。

死亡した2人の人質も片方は他の人質を助けようと犯人から銃を取り上げようとして格闘の末に射殺、もう一人は一緒に人質となった妊娠中の同僚をかばって撃たれて亡くなるっていうその人達の優しさが伝わるからこそ悔やみきれない。


でも、この事件が起こった裏側でスッゴイ美しいなーって思った運動も起きた。


#illridewithyou

立てこもり事件と並行して行われたこのキャンペーン、日本には届きましたか?


I'll ride with you.


キャンペーン自体を説明する前にちょっとオーストラリアって国を説明するね!


オーストラリアって本当に移民の国で日本に居った頃じゃあ想像もできんぐらい多文化。

街を歩くとアジア人、ヒスパニック、黒人、白人…全部見る。





そして宗教って日本ではあって無いようなものじゃけど(他の国と比べてそうだなーって勝手に自分で思っとる)オーストラリアだったら色んな宗教が自分の生活と隣り合わせ。

俺の中で宗教って2つの捉え方があって

①文明化された現代社会で素晴らしく計算された見えない檻。ハイクオリティーなマインドコントロールを築く前提条件

②人々に幸せと生きる理由を与える教え


「全然違うじゃん!」ってなるけどこれが真実だと思う

この前の《意訳のすゝめ》でも少し話したけど物事ってその真価よりもそれをどう理解するんかだと政岡は思うんよ。

特に人の価値観や信念なんてそれぞれで違うけんそれをどう対処するかが問題。

①人に押し付けて迷惑をかける

②自分自身の生活の基準として構え、自己欲望を上手に対処する


まぁ早い話、

①自分の思想を全人類に押し付けて他人に迷惑かけるんか

②他人に迷惑をかけずに自身の精神安定剤として宗教とお付き合いするんか

この場合

①シドニーでの立てこもりの犯人

②それ以外のオーストラリアに住む全てのムスリム教徒達



この事件を聞いたときに俺の頭に一番初めに飛び込んできた感情は「残念だなー。」だった。

何が残念って(イスラム)過激派に心酔しとる人と自分の信じたいモノを信じとるだけの健全なイスラム教徒達が同じ目でみられる事。

国のイスラム教徒への差別と憎しみが一気に爆発してもおかしくない状況下でオーストラリアが一番オーストラリアらしい形でその憎しみを優しく包み込んだ。それが #illridewithyou


全てが始まったのがある人がFBに投降した内容。

「ニュースを聞いた後、電車で隣に座っていたムスリム教徒らしき女性がそっとヒジャブ(頭に巻くスカーフ)を外したんだ。」



「彼女が電車を降りた時に追いかけて”被りなよ。一緒に歩くから”って言うと彼女は泣きながら抱きしめてきて、しばらくして何も言わずに一人で去って行った。」


このポストが広がって、これを読んだ人達がバスなどの公共機関を利用する人達が自分たちの普段どうりの身なりで出かけるのを安全って感じないんだったら「私が一緒に乗ります」っていうメッセージ:#illridewithyouが生まれた。


事件が起きた日の午後には#illridewithyouがついたポストがツイッター上だけで12万件を超えて、FBページなども含めて国全体が、国民全員が理解を示すっていう本当に美しくって希望が抱ける光景だった!


なんか、今回の事件を通して感じたんじゃけど、平和への近道って争いが起こらんことじゃなくって
争いをどう対処するかなんかなーって。


愛でその事件を包み込んでしまうっていう、本当に珍しい解決の仕方を今回のオーストラリアは世界に示せたと思う。

もちろん全てが理想どおりにいく世界ではないけど、偏見とかその人間のルーツ自体の否定とか、そんな柵に囚われん所まで人類はたどり着けるのかなーって希望が見えた。


 



事件が起きた次の日には追悼の花が街を埋めた。

この花束って事件で亡くなった人たちだけじゃなくって違いで苦しんでいる人、ネジ曲がった信念を持ってしまった人がいるって事自体、そんな生きる上で対峙する全ての理不尽な事柄に対して送られたんだと自分は思う。


オーストラリアは ”Fair go” を大切にする国。

アボット政権でどんどんアメリカよりになるし、200年以上たっても解決の兆しすら見えないアボリジニ問題など問題も山積みじゃけど、この上の花束で埋まった街の写真を国民一人ひとりが心にずっと留めておけたらいつか本当の平和に辿り着けるのかも。

自分を受け入れてもらいたいけん、俺は全てを受けえ入れる。

そんな昔自分がもった感情と #illridewithyou は似てるなーって思った。

そんな何でも受け入れるキャラの政岡同僚からクリスマスカードを頂いて「貴方は幸せの象徴」って言葉を頂きました。スッゴイ嬉しかった:) 

気持ちや覚悟が上手に見ている人達に伝わっているのかなーて。

人を助けるって気持ちがいいし、助けられるってのも気持ちがいい。

だから、一人でできることでも誰かに「Can I help you?」と聞かれると手伝ってもらう。

そんなちっちゃな変化でハーモニーは生まれる。自分が変わる。あなたも変わる。世界まで変わっちゃう。
 
それって「独りでできる。」「大丈夫。」が連れて行ってくれない特別な場所。

なんて考えすぎかな。

まぁそんな感じ!

みんなも心に #illridewithyou を持って生きてみてはいかが?

バイバイ:)





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