December 11, 2015

男がSEX以外に考えていることは…









Morizoo.comに仲間が増えました。
アヒルのアレキサンドロス君です。
アレキサンドロス君はその可愛い見た目とは裏腹にかなり悲しい経緯でうちに来ました。
今日はそんなアレキサンドロス君がインタビューしてくれました。



「これが男性系だからderで…いや、女性でdieか?」

「中性でdasかよ!百歩譲って男性女性があるのはいいけど中性名詞ってなんだよ…」







「あの、すみません。インタビューを始めたいのですが…」












「すみません、ドイツ語に集中していました。はい、お願いします。」













「最近ベストセラーの本を買われたとか?」













「よくぞ聞いてくれました、そうなんですよ。それがこれなんですけど…」













「"What Every Man thinks about apart from SEX" つまり「全ての男性がSEX以外に考えていること」ということですね?」









「そういうことです。これはオックスフォード大学卒の心理学の教授が長年の研究でようやく辿り着いた結論をまとめたもので、今イギリスやアメリカではベストセラーになっているんです。」













「なるほど、それは興味深いですね。」










「裏表紙に更に詳しい説明が書いてあります。これがまたすごく読みたくなるような文なんですよ。」











「そうなんですか、では早速…」







浅野的和訳

男がSEX以外に考えている本当のこと…中をご覧ください。


数千年間、人間は男女の違いに驚かされてきました。
女性が数々の分野で男性より優れていることは広く知られていますね。例えば女性は情緒的で認知力に長け、人付き合いが上手です。
しかし、現在でも"その男性の複雑な秘密"は科学的に解明できていません。
SEX以外に男は何を考えているのでしょうか?


この先駆的な本ではシェリダン・スモーヴ教授が男の心の深層心理を解き明かしています。長年の入念な研究の末、「男性がSEX以外に考えていることは何か」スモーヴ教授は遂に真実に到達したのです。
スモーヴ教授は男性の深層心理を本の様に美しく開き、長年の疑問を解決します。


中を見てください。そして驚愕してください。なんてショッキングかつ的確なのだろう、と。








「なるほど…。しかし浅野さん、一点解せないのは、今ドイツ語の勉強をしていますよね?」








「Ja, ich studiere Deutsch.  あっ、ドイツ語が出てしまいました、すみません、ははは(笑)」









「すいません、ちょっと私にはドイツ語の勉強にはこの本が関係ないように思えるんですが…」










「ふふふ、中を見てみてください。」









「これは…」



















「白紙…」








「そう、つまり「男はSEXの事しか考えてないぜ」って事なんですが、今欧米ではこれをノートにするのが結構流行っているんです。」









「はぁ…」









「しかし、書いているのは本物のオックスフォード大学卒の心理学の教授さんです。その人がこういう本を出すという発想がもう、どうしようもなく好きです。そういう誰も傷つけないユーモアというものには憧れますね。」








「なるほど。」









「そして、本物の本なので紙質はいいですから結構書きやすくて、パンチも効いてて僕の様な人間にピッタリなんです。」








「確かにぱっと見は普通ですね。」














「ちなみにkindle版などの電子書籍でも出ているんですよ。」








「えっ!?」










「そっちも延々に白紙という徹底ぶりです。なぜ電子書籍化したのでしょう…」






「そっちは買われないんですか?(笑)」















「え?今完全にバカにしましたよね?」









「いっ、いえ、そんな事は…」













「もういいです、カメラを止めてください。」









「えっ、ちょっ…」
「あっ…浅野大祐さんでしたっ!」














December 7, 2015

Reise nach Deutschland~コロン発祥の地へ~

コロン発祥の地のコロン博物館に行って来て、かなりコロンに詳しくなった。そこにはロマンがあったし、老舗の誇りも感じた。日本の皆さんはあまり知らない(知る機会もあまりない)と思ったので今回は紹介したい。
これから語るコロンの知識は、全て博物館で学んだことだ。

ケルンに着いた。この街で有名なのは大聖堂で、世界遺産にも登録されている。
1248年に着工し、1880年に完成。鎌倉時代に作り始め、明治時代に完成というとんでもないものだ。
大聖堂は157mとゴシック様式の建築物では世界最大。今もなんか工事中。

しかし今回はまた別のお話。大聖堂の他に有名なものと言えば、ずばり『水』。
ケルンの水からつくられる特産品は二つ。一つはケルシュ・ビール。もう一つが、コロンである。

eau de Cologneオーデコロンと言う言葉を聞いたことはあるだろうか。香水の種類の一種のことだ。
このように、濃度が一番弱い香水を指す。




コロンの誕生       

イタリアの雨上がりの春の朝の柑橘類、花、ハーブの香りを思わせる匂いである

その香りを小瓶に閉じ込めることに世界で初めて成功した男が18世紀のケルンにいた。
名はヨハン・マリア・ファリーナ、イタリアからの移民だった。


このコロンを作った調合室は、地下だったため、第二次世界大戦の戦火を免れ、当時の空気をそのまま今に繋いでいる。そして、そこに数々の資料が展示してあるわけだ。
ちなみにこのケルンのコロン博物館では、ファリーナさんが現代に甦って、案内してくれる。
ファリーナさんは気さくでとっても感じのいい方。



ちなみに写真、ビデオは禁止だったので中は撮れていません。

18世紀…人々はウンコを窓から捨て、風呂に入ると梅毒になると信じられていたので風呂にも入らず、貧乏だろうが貴族だろうが、臭いに悩んでいた。
ファリーナは考えた



「どうにかしてこの体臭をカバーできれば…」







そして、試行錯誤の末、それを完成させた。住んでいる場所への敬意から、『eau de Cologne』、即ち『ケルンの水』と名付けます。eau de Cologne自体はドイツ語ではなく、フランス語なのだが、これは当時、フランス語がお洒落で上流階級のものと考えられていたため、フランス語にしたそうだ。

ケルンの水は、フランスから攻めてきたナポレオンに気に入られ、フランスに持ち帰られ、大ヒット。貴族や王族の御用達となったファリーナ。特にナポレオンは、自分の革靴に香水の瓶を収納するスペースを作らせ、1日1瓶使ったと言う気に入りようだったそうだ。


贋作、盗作、権利の問題     
コロンのヒットと同時にファリーナは盗作、贋作に悩まされる。当時は特許や権利などの法律が整っていなかったため、3,000を超える海賊版が出回った。日本でも有名な”4711”もその一つだったそうだ。
4711のやり方は姑息で、ファリーナと言う名前はイタリアで田中さん的な名前だったため、全く関係のないファリーナさんをイタリアから連れてきて、名前だけを買い取り、ファリーナとして販売していたという、嘘のような本当の話しの記録も地下に残っている。
なにはともあれ、50年を超える裁判の末、権利を勝ち取ったファリーナ。
現在、コロンは数多くあれど、オリジナルはたった一つ、このファリーナなのだ。



愛用していた有名人      
今でさえ安価で手に入るコロンだが、当時は一般の人の3ヶ月分の給料でも買えないほどの高級品であったらしい。その為、顧客リストには王族などの有名人が多くいた。

ヴィクトリア女王(英国)
1837年に女王に即位した年にファリーナを王室御用達に指名、ほとんどのヨーロッパの王室がこれに続く(日本では1874年に宮内省の御用を承る。)

ゲーテモーツァルト
行き詰まったり、気分を変えたいときに、机にかけて頭を冴えさせたそうだ。

その他にもルイ15世ダイアナ妃クリントン氏、など数々の有名人が愛用した記録が残っている。



老舗としての誇りと伝統     
このファリーナは1709年に初代ファリーナが完成させてから、レシピが一つも変わっておらず、現在は8代目ファリーナに受け継がれているという。つまり、ナポレオンやゲーテ、モーツァルトらが愛した、そのままの香りを現在も手に入れられるということだ。しかも当時よりずっと安価で。
ライバルの4711社の香水はデパートなどでコーナーがあり、日本でも通販などによって手に入れることが出来るが(これが知名度に繋がっている)、このファリーナはこの博物館に併設するショップか、専門の調香師がいる場所でないと販売を許可していない。まさに老舗としてのプライドを感じる。
”祖国イタリアをイメージした”という優しい香りに包まれながら300年前に想いを馳せつつ、元祖ケルンの水は今日もひっそりと売られている。



これだけ詳しい説明をファリーナさん本人がしてくれて、調合室は当時のまま、顧客リストなどの貴重な資料なども当時のまま、終わりには€4で売られている香水がプレゼントとして貰える。かなりお得なコロン博物館、ケルンを訪れた際は是非オススメしたい。
300年前のことを肌で、鼻で感じる機会は、そうそうないはずだ。