先日、大学が1週間休みだったので、兼ねてよりずっと行きたかったドイツに行ってきました。
原爆ドームを身近に感じ育った広島出身者として多数ある世界の他の『負の遺産』をもっと見たいという欲求が長年ずっと心にあったので、ベルリンの壁に行くのが今回の旅の目的の一つでした。
ベルリンの壁とは、冷戦中(1961年)に東ドイツ政府によって建設された壁で、西ベルリンを包囲する壁であった。
第二次世界大戦で負けたドイツはアメリカ、イギリス、フランス、ソ連に分割統治されます。
その中でもドイツの首都、ベルリンはソ連が統治する東ドイツにあったのですが、重要な場所ということで、更に4国で分割統治していました。
ベルリンはこのように4国によって統治されていた。
西ドイツはアメリカ、イギリス、フランスにより統治され、資本主義を採用し、経済発展を遂げます。逆に東ドイツはソ連により社会主義体制となり、生活は苦しかったと言います。そこで人々はソ連の統治から逃れようと大量に西ドイツへ亡命します。これを見たソ連政府が、これ以上の人々の流出を避けるため、東西ドイツの境界に壁を作ってしまいました。この壁は1961年に建設され、1989年まで、なんと30年近く残っていました。
現在の壁
壁はほぼ取り壊されていますが、その一部はオープンギャラリーとして開放され、21カ国、118名のアーティストのアート作品として、残っており、観光名所となっています。
負の遺産であり、どこかポジティブ。原爆ドームとは違ったスタンスです。
到着すると、ズラーッと長い壁が見えます。”東西分断”、“超えられない、変えられないものの例え”と言うくらいなのでとてつもなくデカイのだろう・・・と思っていたけど、そんなこともない。
こんな薄い壁で東西が分断してたのは信じ難い。 |
さまざまなアートが1.3km続いています。 |
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日本を表現した作品も。 |
フランス語で書かれた大作。 |
印象的だったのが、鳩に関するアートの多さ。 やはり鳩は世界中どこでも平和の象徴です。 |
どんどんアートを見ながら進んで行くと、壁の中頃で…
最も有名な「独裁者のキス」。 |
当時の東ドイツを支配していたドイツ側の代表ホーネッカー書記長とソ連代表のブレジネフ書記長の親密さを皮肉った作品。落書きだらけなのが少し残念ですが…
最後に壁が崩壊した年を記念するアートで壁ともお別れ。 |
まとめ
落書きも多いが、歴史的な建造物(?)であるベルリンの壁を無料開放しているのは素直にすごい。見た感じは越えられそうだと思ったが、自分が写っている壁の写真を見ると、無理なのがわかる。1.3km、多種多様なアートがあり、特に独裁者のキスは、写真やテレビで見るのもいいが、この大きさで実際に目で見たときの迫力は筆舌に尽くし難い。是非おすすめしたい。
母親の気遣い、親子愛とはいつでも美しいものだ。
まだまだ旅は始まったばかり。
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