I love itのコーナー、今回のホストも浅野です。
ひとしが作り、俺が盗む。いい流れ。笑
冗談はさておき、今回俺が紹介したいのは珠玉の名作ゲーム
『パワプロクンポケット』
です。
パワプロクンポケット、通称パワポケはプレーステーション、Nintendo 64などの人気野球ゲーム『パワフルプロ野球』の携帯ゲーム機向けシリーズで、1~14までが出ており、1~2がゲームボーイカラー、3~7がゲームボーイアドバンス(1~2はリメイクされたのでアドバンスでもプレー可能)、8~14がDS用である。
このゲームの目玉は何と言っても…
いや、野球ゲームの目玉が野球じゃないはずはないのだが、残念ながら(?)このゲームのメインは【サクセスモード】である。
サクセスモードとはパワフルプロ野球シリーズほぼ全てに搭載されている人気モードの一つで、育成シュミレーション形式により自作の野球選手を作るモード。
主人公の選んだ選択肢や試合での活躍により選手の能力が上がったり起きるイベントが変わってくる。
パワプロシリーズでは野球がメインだったのだが、パワポケシリーズではどちらかと言うと主人公のパーソナルライフ(恋愛や趣味)などに重きを置いており、野球ゲームなのに野球に重きを置かない、まさに本末転倒な野球ゲームである。
パワポケのサクセスの特徴はなんと言ってもそのダークさ、シリアスさ。その内容はもはや子供向けのゲームでは無い。
- 彼女が死ぬ
- 彼女が殺される
- 彼女が幽霊だった
- 彼女が宇宙人だった
- 彼女がサイボーグだった
パワポケではよくある事。…どんな野球ゲームだ。笑
ただの野球ゲームと勘違いしてプレーした子供に数々のトラウマを植え付けた事だろう。野球ゲームなのに選択肢を間違うと普通に主人公が死んだりする。何度も言うが、これは野球ゲームだ。笑
野球ゲームである事を忘れる事なんてざらで、むしろ野球の試合イベントが入ると長くなるので「早く先に進めたいのに!」となる事も。野球ゲームで野球が邪魔に感じると言うカオス、それがパワポケの魅力。
もはや作成スタッフがあんまり野球に興味なかったりする。笑
その分、シナリオはかなり作り込まれており、やりがいがある。
全てのシナリオがもちろん面白いのだが、中でも名作と言われているのは6のサクセス。ゲームボーイアドバンスなんかは安く売ってると思うので何なら買ってプレーしてみてください。ソフト含めて2000円はしないと思います。
とりあえず何となく魅力は伝えたと思うんで、パワポケシリーズで出て来た数々の名言でお別れです。
あ、野球ゲームで出てくる言葉だと思って読んでください。どんな状況だ!とツッコミたくなる事請け合いです。
夢だ、ユメだと簡単に言うなよ。
「諦めなければ夢は実現する。といわけで、がんばれ」ってか?私も昔は信じていたんだけどさ。
でも、実現する可能性のない夢っていうのは、自分も他人も傷つけてしまうもんなんだよ。
by アンヌ・安生・アズナブル(2)
がむしゃらに夢を追う事を許される子供から、現実を見なくてはいけない大人になってしまったアンヌの言葉。いつまでも叶わない夢を追う事は自分だけでなく他人にも迷惑をかけてしまう・・・大人の責任ですね。
因数分解ってなんだよ!
勝手に分解するなよ!
自然のままにしておけよ!!!
by主人公(10)
Spring has come (春が来た)を”バネ持ってこい”とか訳しちゃったり(4にて)、St. Valentineと書いてあるチョコを見て「セットヴァルエンチン?どこの店だろう?」とか言っちゃうアホな主人公。今回は因数分解に芸人バリのツッコミ。確かに分解しようとしなければ問題もない…とか同調してみる笑
めぐみちゃん。あれからもう二年になるよね。
でも、俺、もう少しかかりそうだよ、君の事を忘れるのには…。
…そうだな、あと100年も経てば、忘れられるかもしれないな…。
byの主人公(5)
ストーカーに刺されて殺されてしまっためぐみちゃんの墓参りをしながら主人公が言います。”一生忘れられない”ではなく”100年経ったら忘れられる”というところにセンスを感じます。
彼女がストーカー殺人に遭う野球ゲームって…。笑
最後の日、どうしてもっと優しい言葉をかけられなかったのか、私は一生後悔しながら生きていくのですね。
……鈴音は強い女です。決してあなたのことは忘れません。
そして、鈴音は弱い女です。あなたのことは忘れられません。
by鈴音(6)
未来から来た主人公は現代に鈴音を置いて未来に帰る事を選択します。鈴音も、主人公の言動から、”もうこの人には二度と会えないのだろう”と察していました。別れが辛いからこそ主人公に冷たくしてしまった鈴音。その心中を思うとかなりグッと来るセリフ。
しかし、とても小学生とかがやる、しかも野球ゲームとは思えん笑
そしてパワポケ一番の名言と名高い主人公と黒野鉄斎のやり取り↓
黒野「”正義”の反対はなんじゃな?」
主人公「悪じゃないんですか?」
黒野「悪の反対は善、善の反対は悪じゃ。”正義”の反対は、別の”正義”、あるいは”慈悲・寛容”なんじゃよ」
主人公「え?」
黒野「正義とは人の従わねばならん道理を言う。”正義を行う”となれば道理を守らせる、と言う事にもなる。」
主人公「それはいいことなんですか?」
黒野「もちろん、必要な事じゃよ。問題は道理が一つでないことじゃ。「殺すな、奪うな」までは、ほとんどの思想で共通じゃがな、その先はバラバラじゃ。「男女は平等」かもしれんし、「女性は守るべきもの」かもしれん。「どんな命令にも忠実」が正義なら「悪い命令に逆らう」のもまた正義。」
主人公「じゃあ、何が正しいんですか?」
黒野「みんな正しいんじゃよ。道理に関する限り、正しい事は一つとは限らないんじゃ。」
主人公「でも、それじゃ困りますよ。何が正しいのか分からない!」
黒野「だから「法」がある。何をしてはいかんかの約束じゃ。…これも正しいとは限らんがね。じゃから、結局のところはその時々で何が正しいのかよく考える必要があるじゃろうな。結局のところ、みんなにとって最も良い事を探して選択するのが”善”なんじゃろう。じゃから正義が善とは限らん。ともすれば、自分の信じる道理を他人に押し付けることになるからな。」
主人公「・・・・よく分かりません。」
黒野「じゃあ、最初の質問に戻ろう。やらなきゃならんと思ったからやったんじゃろう?本当にそれが正しかったのか、最善のやり方だったのか、ときどき反省してみるんじゃな。いずれ、自分が納得出来る時が来る。」
主人公「・・・・はぁ。じゃあ、悪って何なんです?」
黒野「一般的な定義から言うと、世の中のルールを破って他に迷惑をかける行為じゃな。」
主人公「でも、博士は”悪”なんですよね?どうしてわざわざそんなものをやってるんですか?」
黒野「わははは、一般的と言ったじゃろ?ワシにとって、悪はロマンなんじゃよ。ロマン。わかるか?ルールにとらわれない事じゃ!希望、生命力、突破点、新しいもの。幸せになりたいと言う欲望!昔は”科学”も”自由”も”人権”も”平等”もみーんな”世の中の平和を乱す悪”じゃったんじゃよ。」
主人公「まさか!」
黒野「なーに、ちょこっと歴史の本を読めばわかることじゃよ。それじゃあな、少年!若いうちは悩んでおけよ!」
有名な正義と悪の問答。深い、深いよ黒野鉄斎。
この他にも主人公は恋愛に関して名言を連発していますので、もし気が向いたら恋愛名言集めてみます。
あ、恋愛と言えば小説はタイトルをCherryにしようと思います。
最後はパワポケ史上一番の鬱シーンと言われている画像で今回こそお別れです。よくよく注意して見てみてください。まぁそのままでも充分鬱な手紙ですが。
Cheers!
Dice